時たま、マイクロソフトワードで文字を文章の途中に入力しようとすると、カーソルの位置に文字が入力されてゆくのはいいのだけど、前に書かれていた文章もどんどん消えて行く事が有ります。
これは、ワードの入力モードが「上書きモード」になっている状態です。
実は入力時、モードによって文字の下に出ている線の形が微妙に変わっています。
下の図の1番目が通常の挿入モード、そして2番目が上書きモードです。


しかし変化は余りに微妙なので、普通の人は文字が上書きされてしまった後に気づく事になるでしょう。
現在の入力モードは、ワードのウィンドウの下に出ているステータスバーから確認できます。
また、この「挿入モード」あるいは「上書きモード」と表示されている部分をクリックすると、モードをいずれかもう一方へ変更できます。

なぜ、突然入力モードが変わってしまうことがあるかというと、それは恐らく文字を削除する時に、キーボードの「BackSpace」キーや「Delete」キーの近くにある「Insert」キーを無意識に押してしまうためです。
「Insert」キーが押されると、入力モードは上書きモードになるのです。
因みに「Insert」キーをもう一度押すと、入力モードは挿入モードに戻ります。
しかし、なぜ上書きモードにするのにInsertなのでしょうか?
その昔は上書きモードが普通で、挿入モードにするときにわざわざこのキーを押していました。
その名残です。 今は挿入モードが普通のモードなので、動作が表記とは逆になっている訳です。